ぬか漬けの作り方


ぬか漬けは日本の伝統的な発酵食品で、野菜をぬかと塩で漬け込むことで、栄養価や風味が高まります。ぬか漬けには乳酸菌やビタミンB群などの健康に良い成分が豊富に含まれており、免疫力や腸内環境の改善にも効果が期待できます。また、ぬか漬けは自分の好みに合わせて漬け込み時間や味付けを調整できるので、飽きることなく楽しめます。

ぬか漬けを作るには、ぬか床と呼ばれるぬかと塩の混合物を用意する必要があります。ぬか床は一度作れば何度も使い回せるので、長く大切に育てていきましょう。ぬか床の作り方はいくつかありますが、ここでは簡単な方法をご紹介します。

まず、米ぬかを中火で5分ほど炒ります。ぬかの量は、漬ける容器の大きさに合わせて調節してください。ぬかのにおいが香ばしくなり、薄いきつね色になるまで炒ります。フライパンからこぼれないように2、3回に分けて炒ってください。炒ったぬかは大きいボウルに入れて冷ましておきます。

次に、水を沸騰させて塩を加えて溶かします。塩の量は、ぬかの重さの15%程度が目安です。例えば、ぬかが1kgなら塩は150gです。塩水は火を止めて冷ましておきます。

ぬかと塩水が冷めたら、ぬかに塩水を少しずつ加えながら、にぎりながら混ぜ合わせます。ぬか床の硬さは、味噌ぐらいが理想です。水分が多すぎるとぬか床が傷みやすくなりますので、注意してください。

ぬか床に風味を足したい場合には、昆布やかつお節、干し椎茸、実山椒、唐辛子などを加えてください。これらの材料は、ぬか床の発酵を促進し、雑菌の繁殖を抑える効果もあります。また、好みで酒粕やみりん、醤油などを加えることもできます。

ぬか床ができたら、漬ける容器に入れて、表面を平らにならします。容器は、ぬか床が入る大きさで、ふたができるものがおすすめです。容器の素材は、陶器やガラス、プラスチックなどが適しています。金属製のものは、ぬか床と反応して錆びたり、味が変わったりする可能性があるので、避けてください。

ぬか床の表面には、発酵を促すために、水分が多い大根やキャベツなどを捨て漬け野菜として入れます。これらの野菜は、ぬか床に水分や糖分を与えて、乳酸菌の活動を活発にします。捨て漬け野菜は、2、3日で取り出して捨ててください。

ぬか床のふたをして、常温で保管します。最初のうちは、毎日ぬか床をかき混ぜて、空気を入れてください。これは、ぬか床の発酵を促すとともに、カビや悪臭の発生を防ぐためです。かき混ぜるときには、ぬか床が乾燥していないか、水っぽくなっていないか、酸っぱくなっていないかなど、ぬか床の状態をチェックしてください。ぬか床の調整方法については、後述します。

ぬか床が安定してきたら、好きな野菜を漬けてみましょう。野菜は、洗って水気を拭き取り、食べやすい大きさに切ってから、ぬか床に埋めます。ぬか床に野菜が隠れるように、ぬかをかぶせてください。野菜の漬け込み時間は、野菜の種類や季節、好みによって異なりますが、一般的には、夏は半日から1日、冬は1日から2日程度が目安です。野菜を取り出すときには、ぬかをきれいに落としてから、食べます。

ぬか漬けを作るときには、ぬか床の管理がとても大切です。ぬか床の状態によっては、ぬか床の調整が必要になることがあります。ぬか床の調整方法について、いくつかご紹介します。

ぬか床が水っぽく、柔らかくなったら
何度か漬けていると野菜から水が出て、ぬか床が柔らかく水っぽくなってきます。かき混ぜるときにベチャベチャしたり、表面のくぼみに水が溜まってきたりする状態だと、かき混ぜていても空気が全体に入りにくくなり、悪い菌が生えやすくなります。まず溜まった水分をキッチンペーパーなどで吸い取ります。全体的にぬか床がゆるくなっている場合は、炒りぬかを足して、味噌くらいの硬さに調節して下さい。炒りぬかを足す量は、一握り~200ccの計量カップ1杯程度です。ぬか床の状態によって炒りぬかを足す量が変わってきますので、様子を見ながら足してくださいね。


ぬか床が酸っぱくなったら
漬けた野菜や、ぬか床のにおいがすごく酸っぱくなってくるのは、乳酸菌が増え過ぎて、ぬか床が過剰発酵になってしまったからです。野菜を全部取り出して、ぬか床をざるにあけて、水洗いします。水洗いするときには、ぬか床を崩さないように、やさしくかき混ぜてください。水洗いしたぬか床は、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。その後、炒りぬかを足して、味噌くらいの硬さに調節します。炒りぬかを足す量は、一握り~200ccの計量カップ1杯程度です。ぬか床の状態によって炒りぬかを足す量が変わってきますので、様子を見ながら足してくださいね。水洗いしたぬか床は、発酵が弱まっているので、再び発酵させるために、捨て漬け野菜を入れて、常温で保管します。毎日かき混ぜて、ぬか床の状態をチェックしてください。

ぬか床が乾燥して固くなったら
ぬか床が乾燥して固くなってくるのは、水分が不足しているからです。ぬか床が乾燥すると、乳酸菌の活動が低下し、カビや悪臭の原因になります。ぬか床が乾燥しているときには、水や酒、みりんなどを少しずつ加えて、味噌くらいの硬さに調節します。水や酒、みりんを加える量は、大さじ1~2杯程度です。ぬか床の状態によって水や酒、みりんを加える量が変わってきますので、様子を見ながら足してくださいね。水や酒、みりんを加えたら、よくかき混ぜて、ぬか床の表面を平らにならします。その後、ふたをして、常温で保管します。毎日かき混ぜて、ぬか床の状態をチェックしてください。

ぬか床がカビてしまったら
ぬか床がカビてしまったときには、カビが生えた部分を取り除きます。カビが生えた部分は、ぬか床の表面だけでなく、深いところにも広がっている可能性がありますので、カビが見えない部分も一緒に取り除きます。カビが生えた部分を取り除いたら、ぬか床をざるにあけて、水洗いします。水洗いするときには、ぬか床を崩さないように、やさしくかき混ぜてください。水洗いしたぬか床は、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。その後、炒りぬかを足して、味噌くらいの硬さに調節します。炒りぬかを足す量は、一握り~200ccの計量カップ1杯程度です。ぬか床の状態によって炒りぬかを足す量が変わってきますので、様子を見ながら足してくださいね。水洗いしたぬか床は、発酵が弱まっているので、再び発酵させるために、捨て漬け野菜を入れて、常温で保管します。毎日かき混ぜて、ぬか床の状態をチェックしてください。

ぬか漬けの作り方の続きは、以上です。ぬか漬けは、自分の好みに合わせて、色々な野菜を漬けて楽しめます。ぬか床は、長く使えば使うほど、味や風味が深まっていきます。ぬか床の管理をしっかりして、ぬか漬けを作ってみてくださいね。

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